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例えば自己紹介をしなければならないシチュエーション(新学期とか採用面接とか⋯)で、自分が何者なのかを説明するのってなかなか難しいですよね。生年月日とか星座とか… いる?自分の性格はこうです、とか⋯言いにくいな?そんなときには「小さい頃から好きだったものを語る」というのが強力な材料になるのではないかといつも思っています。
例えば採用面接の際に、求職者に「私は社交的な人間です」「コツコツ続けるタイプです」「企画が得意です」などと言われても、いくらでも勝手に作れるというか、言うだけで説得力あるのかな、と感じることも多いですよね。そういうときに「小さいころから夢中だったことは?」「小さいころなりたかったものは?」という話を聞くと、その人の本質が見えてくることがあります。
共感が一番生まれるのは「あ、それ私も好き!」と感じたときで、「俺はこんなにすごい」といくら押し付けられても共感はされないのです。クリエイティブ・ディレクターの原野守弘さんの「クリエイティブ入門」にはそのあたりがわかりやすく書かれています。「偉大なブランドは、自分自身についてではなく、自分が愛するものについて語るのだ」(クリエイティブ入門/原野守弘)気になる人はぜひ一度読んでみてください。
それとこれまでの経験上、難しいことを語ろうとするとたどたどしかった人が、自分の好きなものについて語りだしたとたんスラスラとしかも情熱的に話し始めた、という場面を何度も見ました。採用面接では無理に「御社の企業理念に共感し⋯」「私の長所は⋯」などと話すのはやめて「私が大好きなもの」を思いっきり語ってみましょう。きっとうまくいくよ。
で、私は何者なのか?私の好きなものは何か?については、また次回以降にゆっくり語ります、たぶん⋯。つづく。