AIの進化がものすごいスピードで進んでおります。画像とかを生成するのはもちろん、ChatGPTのDeep Researchのように人間の思考の流れに近い形で深堀りしたり、ChatGPTのOperatorやAnthropicのComputer Useのような自動操作系、Difyのように複数のAIを使ったフローを自分でつくれたり・・・と驚きの連続です。
人間の仕事が奪われるとか、自分のやっていることが無駄になってしまうのでは?という議論もかなり盛んに行われていると思いますが、とりあえず現時点で私が「今のところ人間」でAIにはできないと思うことを書いてみます。
- 欲望があるのは今のところ人間
- 問を立てるのは今のところ人間
- 良いか悪いか決めるのは今のところ人間
まず、そもそも人間の行動・文化・経済などの出発点は「あれをやりたい」「これが欲しい」「こう思われたい」など人間の欲望なのではないかと思います。AIが欲望や意思を持つかという議論もあるかと思いますが、そもそも肉体・感覚・感情が無い以上、AIにもあるように擬似的に見えるだけだ、と断定してしまってよいのでは?そして欲望や感情の無いところに問いはたてられません。そもそも定義があいまいでひとりひとり千差万別で複雑な「幸せ」を認識できない限り、良い問いはたてられないのです。また良い悪いといった評価も同様、ひとによって意見が分かれ人間でも簡単に決められない善悪の判断のような問題は、AIにも決められません。そして、それらから思うことは、
- デザインは今のところ人間
いやいやデザインは自動生成できるでしょ、と言う方もいるかもしれませんが、それはあくまで色や形を並べただけのもの。なぜならデザインには、「欲望」「正しい問い」「良し悪しの判断」が必要で、それをするのがデザイナーなのです。逆に言うと、これからのデザイナーは感覚を研ぎ澄ましさまざまな体験を通して、正しい問いを立て、良し悪しの判断をし、欲望をかきたてる表現ができなければならないのです。